介護者のための居場所づくり~ケアラーズカフェ「よりみち」
社会福祉法人 東京栄和会 なぎさ和楽苑 (HPはこちら)
地域のネットワークによる活動
地域住民の交流
居場所作り
相談事業
高齢者への支援
江戸川区
2026.03.11
法人概要
社会福祉法人 東京栄和会
昭和40年に足立区に創設し、昭和55年江戸川区へ移転。法人本部がある、江戸川区に所在する「なぎさ和楽苑」は江戸川区有地の無償提供の下に東京23区最初の特別養護老人ホームとして運営しています。「思いやりの心の介護の実践」を基本理念とし、東京都江戸川区、千代田区、千葉県浦安市で高齢者福祉事業を展開し、個別性の高いユニットケア及び各種在宅サービスを実施し、地域拠点としての役割の下に総合的な高齢者福祉施設を実践しております。令和7年5月には、特別養護老人ホーム運営60周年を迎えました。
*この取組みには、当協議会が実施する「令和7年度 地域課題に取り組むための助成事業」にて、活動経費の一部を助成させていただきました。
活動概要
ケアラーズカフェ「よりみち」として、介護者が気軽に立ち寄り、交流や情報交換、自身のケアを大切にエネルギーチャージできる居場所を目指して開催しています。小物づくり等リフレッシュできるプログラムや勉強会なども実施。


地域の課題やニーズの状況
令和3~5年にかけて、江戸川区における家族介護者支援について調査研究を重ねました。その調査結果から、家族介護者に必要な支援やネットワーク等の社会資源が不足していることが明らかとなり、家族会活動啓発としてのセミナー開催、関係機関とのネットワーク会議、区内家族会やオレンジカフェのマップ作成に取り組みました。さらに、「家族介護者を支援する資源の希薄さ」という課題については、介護者が孤立しやすい環境にあること、敷居の低い交流・相談の場へのニーズは高いのではないかと考えています。
※オレンジカフェ ~ 認知症の方やその家族、地域住民、介護職員など誰でも参加できるコミュニケーションの場
取り組みのきっかけ
区内には本人向けのオレンジカフェは複数ありますが、介護者を中心としたカフェは少ない現状です。調査研究の課題解決のため、特別養護老人ホーム内の喫茶の一部を活用し、令和7年5月よりケアラーズカフェ「よりみち」をスタートし、介護者の居場所づくりに取り組みました。地域包括支援センターなどの公的な相談窓口ではハードルがある事や、何を話ししたら良いのか分からない事があり、誰かに話を聞いて欲しいという介護者のニーズに応える形で開催する事となりました。カフェの運営には、若年性認知症家族会、特別養護老人ホームの家族会、江戸川区の認知症支援としてのチームオレンジ員、傾聴ボランティアの大慈学苑等がカフェスタッフとして中心を担い、地域包括支援センター職員と連携をとりながら開催しています。

取り組み内容
毎週火曜日・木曜日、11時~15時30分に開催。介護者が気軽に立ち寄り、交流や情報交換、自身のケアを大切にしてエネルギーチャージできる居場所を目指して展開し、手話講座やフラワーアレンジメントなどリフレッシュできるプログラムも毎月の予定に組み込んでいます。毎月“介護者の心が楽になる方法”などをテーマに玉置妙憂氏による勉強会を定期開催し介護者支援に取り組みました。(玉置妙憂氏・・大慈学苑 代表、スピリチュアルケア師、僧侶、ケアマネジャー、看護師)


取り組みの効果
話を聞いてもらえる場所がある事で安心感に繋がり相談者の心の安定が図れ、また地域包括支援センターがそばにある事で専門職に繋げる事ができています。一方、専門職だけでなく実際に介護をしていた方と話せるという事から、相談という心理的ハードルを下げて気軽に話せる場としての効果も得られ、顔なじみになった方々が定着して参加される様子が伺えます。参加者からの口コミで参加する方もいるため、運営を長期的に続ける事で少しづつ地域に浸透していくことができると考えています。介護をしている人に限らず、どなたでも気軽にお越しいただけるよう間口を広げているため、地域住民の集いの場の一つとしても効果が出ているように思います。お茶を飲みに来た人でも話しをする中で地域包括支援センターへの相談のきっかけになっている事もありました。また、特別養護老人ホーム入居者の家族も、引き続き介護者としての想いや悩みもあることから、施設内にケアラーズカフェが存在していることで、面会の際に立ち寄ることや勉強会に参加することができ、一つの交流の場にもなっています。
今後の課題
精神疾患等がある方の話などボランティアや傾聴側の負担軽減と方法論の検討が必要と感じています。また、ヤングケアラーやビジネスケアラーなど多様化する介護者へのアプローチや、広くカフェの周知を通じて新規参加者や協力者も増やし、介護者同士の交流の場として参加につなげていくことを引き続き取り組みたいと思います。
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