
稲城市矢野口地域の近隣社会福祉法人3法人が連携し、「やのくち子ども食堂」を発足。夜ひとりぼっち(孤食)の子どもや異世代交流などを希望する親子を対象に月に2日間実施しています。職員やご入居者をはじめ、稲城市社会福祉協議会や第2層(市内の小地域を対象)の協議体、民生児童委員などの協力を得ながら、子ども専用ではなく地域の居場所、支え合いの場所づくりとして運営しています。
活動概要
やのくち子ども食堂は、平成29年の改正社会福祉法を起点に、平成30年2月に稲城市矢野口地域の社会福祉法人3法人(博愛会、正吉福祉会、東保育会)が連携し、始めた地域公益活動となります。
活動内容
社会福祉法人であることや保育園、高齢者施設、包括支援センターがそれぞれのノウハウを活用しながら連携し、積極的かつ柔軟に運営を進めてまいりました。
新型コロナウィルス流行以前の、やのくち子ども食堂は、地域共生社会の中で、夜何かしらの事情で一人ぼっち(孤食)の子どもを対象に定員10名で月2回開催しておりましたが、新型コロナウィルスの流行禍は、会食や子どもの来所が困難となり、毎月お弁当の受け渡しのみの開催を余儀なくされましたが、職員とご入居者の寄せ書きした包装紙でお弁当を包む等、子ども達が喜んでくれるよう努めておりました。
新型コロナウィルス5類移行後は、コロナ流行禍で薄れたコミュニティー機能を再度構築するため、お弁当の受け渡しと会食のハイブリッド形式を経て、令和6年5月より定員15名の会食のみで再開しておりますが、以前のような参加人数とはいかず。地域連携協議体の、「支え合う会やのくち」や民生児童員、地域住民などの支援や広報をお願いし、異世代交流などを希望する親子の参加希望もあり、徐々に参加者も増えている状況です。
松葉保育園(東保育会)においては、現在もお弁当の受け渡しを基本に開催しておりますが、新たに独居の高齢者グループの会食への配食や、「地域包括支援センターやのくち」の職員が食事の支援が必要な独居高齢者への配達を行うなど、孤食という社会的課題に対して、食事を通したコミュニティーづくりなど多様な地域課題の解決やニーズへの対応に取り組んでおります。
今後の展望
今後も3法人で連携し、孤食という社会的課題に対し、障がいや高齢、児童など垣根無く、異世代で支え合いながら生活できる地域づくりに取り組んでまいります。
東京都地域公益活動推進協議会の実践報告会での発表や取り組み内容の掲載など、当法人のSNS(InstagramやFacebook)などでも報告させていただいておりますが、ご入居者やご利用者、ご家族や地域住民から「良い取り組みである。」との反響があり、新しい職員の地域への意識を更に向上につながり、会食形式もスムーズに再開することができました。また、福祉人財不足の中で、当法人にいいイメージを持っていただけ職員採用につながったり、地域からのご利用者も増加につながっております。
また、間接的に支援をしたい(子どもた達へのお菓子の寄付など)という地域住民の方からのご支援や、NPO法人BORDERFREEからは放課後学習教室の開催場所の提供の要望があり協力するなど、新たな地域公益活動につながるなど、やのくち子ども食堂に取り組んだことで法人に多くのメリットをもたらしてくださっております。
社会福祉法人 博愛会
https://www.harmonymatsuba.or.jp/
正吉福祉会
東保育会
https://www.higashihoikukai.jp/